未来創想コラム

遺影を撮りますか?

投稿日:2010年4月28日

カテゴリ : 手元供養に関するコラム

先日NHKニュースで、韓国の田舎で遺影の撮影会をボランティアでしている方の話題が取り上げられていました。
韓国でも独居老人が増えているということです。

中には30年ぶりでの写真撮影とか、チマチョゴリを着て、綺麗にお化粧もしてもらっての撮影です。
おばあちゃんたちは賑やかに楽しそうに
「自分の葬式は全部自分で準備するから心配するなと都会に出た子供たちには言ってある」
「これで安心した」
と遺影になる写真を自宅に飾っておられました。

日本でも少し前から、このような撮影会を取り組んでおられるところがあるようです。
いざ遺影になる写真を探してもなかなかいい写真が見つかりません。

父の時には、変な帽子をかぶったものが多くて、適当なものが見つかりませんでした。
高齢者は写真を撮る機会も減っていて、遺影の写真が20年前のもの、なんていうこともあるでしょう。

私の母は「死んだら分からないから」と言っていましたが、
病床で私と一緒に遺影を選びました。
「やっぱりこれがいいねえ」と選んだ写真はかなり以前のものでしたが、
ふっくらとした顔を覚えていて欲しかったのかもしれません。

両親の写真を一緒に!私は両親の遺影を縮小(接写)して、家に飾ってあります。
仏壇に写真を入れるものではないといいますが、小さくした写真は実家の仏壇にも納めてあります。

遺影撮影といえば・・・
知り合いの70代の男性F氏と共通の友達O氏を病院にお見舞いに行ったことがあります。
その時、F氏はカメラを持っていました。
F氏はアマチュアカメラマン歴40年以上、いつもは花の写真や風景を撮っておられます。
「わしに、遺影用の写真を撮ってくれっていうんや、わしは嫌やと言ったんやが。
どうしてもというんで・・・まあ、わしが撮らないかんかなと・・・」

病室でカメラを向けたF氏の表情がとても苦しそうだったのを覚えています。
そして、そのときの写真がO氏の遺影となりました。
とてもいい写真でした。
F氏とO氏の30年以上に渡る交流があっての遺影だと思いました。

家族葬でも遺影は飾るのでしょうか?
家族葬では、思い出のアルバムのようなものが手元にあれば、
アルバムをめくりながら故人と家族と対話ができるのではないでしょうか。
母の葬儀のとき、急遽アルバムから数枚の写真をはがして展示しましたところ、
ご近所でのお花見の写真を見て「懐かしいねえ」と
みなさんたいへん喜んでみてくださいました。
「この時、お父さんが歌を歌ってくれたよ」
「みんなで料理を持ち寄ったんだ」
と昔話に花が咲きました。
父が歌?音痴なのに?と、私たちの知らない両親の姿を垣間見ることもできました。